明治150年記念事業 嶺岡牧ストーリを歩く

「日本酪農発祥之地」に立つ

南房総市 千葉県酪農のさと

鴨川市から南房総市にかけての山間地につくられていた江戸幕府直轄牧の嶺岡牧は、八代将軍徳川吉宗により産業として酪農を始めた「日本酪農の発祥地」として広く知られている。しかし、嶺岡牧はどの様な施設があり、どのように乳牛を飼養していたのかなど、嶺岡牧の姿はほとんど知られていない。そこで、千葉県酪農のさとは、徳川吉宗が白牛を放して酪農を始めた嶺岡西牧を歩き、歴史の現場に立って近世から現代まで「国民を元気に!」を牽引してきた嶺岡牧のストーリに耳を傾ける嶺岡牧見学会を企画。

嶺岡牧は、江戸幕府直轄牧で唯一その全貌が残されている牧。草地を石積みの垣根を細かくめぐらせて区切り、集落から牧に入る木戸を30間おきに設置し、多くの飼養管理用の建物を建て、区画内に牛馬用の井戸を掘っている。こうした嶺岡牧の施設跡をみることにより、嶺岡牧では牛馬を牧に放しておいただけの粗放的経営ではなく、手をかけた管理型放牧が行われていたことがわかる。嶺岡牧では近世から管理型放牧が行われ、地域の従事者に酪農のノウハウが蓄積されていたことが、近代の地域畜産会社、そして現代の安房酪農の発展に繋がった。このことから今回の見学会は明治150年記念事業として開催される。

見学会は2月24日(日)。集合は、千葉県酪農のさとの駐車場に9:30(16:00同所解散)。見学会の参加費(バス代、保険代、資料代)は1人4,500円。定員25名(先着順)。申し込みは10月11日(火)までに千葉県酪農のさとへ TEL 0470-46-8181(代金の支払いで申込み完了)。

嶺岡西牧の外周を囲む石積と木戸の跡
 
HOME BACK
© Ecology Archiscape