新たに明らかになった嶺岡牧の姿 嶺岡牧調査の最前線 嶺岡牧講演会

南房総市 千葉県酪農のさと

3月7日(土)午後1時半から千葉県酪農のさと視聴覚室で2019年度第3回嶺岡牧講演会が開催される。千葉県酪農のさとで10年前から行ってきた嶺岡牧調査で、これまで流布されてきた嶺岡牧像を一変させる実態が次々と明らかにされてきた。その成果は講演会等で速報してきたが、今回の嶺岡牧講演会も2019年度に行った嶺岡牧調査により新たに確認された実態について速報される。

 2019年度の最大の発見は、鴨川市曽呂の瀧原家に残されていた古文書の中に「嶺岡白牛酪」の生産振興に関する文書を見出したことがあげられる。この古文書には、11代将軍徳川家斉治世の時に江戸幕府直轄牧の管理役についた石見守(いわみのかみ)岩本正倫が、嶺岡牧で飼養する白牛の乳を用いて乳製品の生産・販売システムを日本で始めて整備した時の様子が記されていた。この古文書を発見した白石典子さんは、「岩本正倫は、八代将軍徳川吉宗が人々の寿命を延ばすため嶺岡牧で酪農を始め『醍醐(だいご)』という乳製品を作ろうとした。その志を実現させたのが岩本正倫。江戸幕府版『醍醐』を『嶺岡白牛酪』と名付けて。ほとんど知られていませんが岩本正倫は健康となる食生活の近代化と日本の製乳業と安房酪農という産業をつくり出した、日本の変革者といえます。瀧原家文書には、近代社会に向かって歴史を動かした瞬間の様子が記されています。」と語った。その詳細を、「瀧原家文書に記された酪農・白牛産業の振興策」と題し、白石典子さんが講演する。

 このほか、日暮晃一さんの「嶺岡牧の東端はどこか?~一戦場公園東縁の土手は明治時代に新造された開墾地との境だった~」、水田稔さんの「嶺岡牧文化の魅力『馬頭観音』」、川名崇さんの「嶺岡牧関連遺産の被災状況とレスキュー問題」と題する講演がある。

 
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