詩歌が語る嶺岡牧の物語 歌とイメージ写真を展示

近代酪農形成史の息づかいを感じる

 

 千葉県酪農のさとで、パネル展「詩歌にみる嶺岡牧の物語」が71日から始まった。

 嶺岡牧や安房酪農を題材とした短歌は多数つくられている。今回の展示では、その中で、日本において近代酪農形成の切っ掛けとなった嶺岡白牛酪(醍醐)の試作など、岩本正倫が嶺岡牧に赴いた際に詠った短歌と、嶺岡山の麓で生まれ育ったアララギ派を代表する歌人である古泉千樫が黎明期の安房酪農について詠んだ短歌を中心に展示している。

 こうした詩歌をみていくと、公的な記録では分からない、どのような気持ちで歴史の変換点となることを行ったのか、近代農場制酪農から今日のように農家が搾乳を行う小農制酪農へ移行する過渡期の姿はどのようなものであったのかが直接飛び込んでくる。詩歌だからこそ、近代酪農形成史を、人々の息づかいで感じ取ることが出来る。

 
HOME BACK
© Ecology Archiscape